清水寺

自然につまれた観音霊場

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御本尊

千手観世音菩薩
伝授大師が入唐求法帰朝の折、清水寺に分け登り、光を放つねむの大木に千手観世音菩薩を刻まれた。

ご詠歌

おとにきく、なももとよしののりのみず、きよきながれをくみてしるらん

寺宝

清水寺本坊庭園(国指定名勝)・三重ノ塔(県指定重要文化財)・山門(県指定重要文化財)

年中行事

正月一~三日初詣で・五月八日花まつり(三重ノ塔御開帳)・八月九、十日夜観音・朝観音(本尊御開帳)・十月第四日曜(天台会)・毎月十八日観音講(護摩供、法話)

縁起

こ寺伝によると伝教大師(最澄)が帰朝(西八〇五)の折り、有明海の東方山中に美しく輝く光を発見された。その光を求めて、一羽の雉を道案内にこの山に分け入ったところ、苔むしたねむの霊木に出合われたので、その霊木に千手観世音菩薩を刻まれた。その翌年にお堂が建立された。それが現在の本堂である。木の本で刻まれたお観音さまだから山号を本もと吉よし山ざんと称する。江戸時代には柳河藩主の庇護の下、本堂などの整備が行なわれ、また天保七年(一八三六)には多くの信者の寄進により十四年の歳月を費やし三重ノ塔が完成した。本坊は、室町時代に建立され同じ頃庭園も雪舟によって造られた。この庭園は昭和四年に国の名勝に指定され、現在は紅葉の名所として知られるようになった。

交通アクセス

住職の閑話

当山は天台宗の開祖、伝教大師によって開かれた寺である。本尊は千手観世音菩薩。古来より安産、子授け、縁結びなど人々の篤い信仰を集めてきた。また、九州西国観音霊場第十六番札所としての参詣も絶えない。四方が豊かな自然に囲まれ、訪れる人々の心に癒しと安らぎを与える恵まれた環境にある。観音さまのはたらきは「慈悲」そのものである。「慈」とは人々に楽を与え(与よ楽らく)、「悲」とは人々の苦しみを抜く(抜苦)ことである。『観音経』に「観音妙智の力、能よく世間の苦を救いたもう」とある。我々人間は生きている間にさまざまな苦しみに出合う。その中には自分の力ではどうにもできないこともある。そんな苦しみも観音さまは救って下さるというのである。何と有り難いことか。今日も一心に「念彼観音力」と手を合わせ祈る人々の音こえが聞こえてくる。
「南無大慈大悲観世音菩薩」