お陰様

 私達が、普段何気なく使う「お陰様」という言葉ですが、よくよく考えてみますと素晴らしい言葉であると思います。私達が、毎日お世話になっております食物を例に取りましても良くわかると思います。

 食事をするには、先ず材料が必要であります。この大根はどなたが丹精込めてお作りになったのでしょうか、このお米もどなたがお作りになったのでしょうか、又、この調味料は、どれだけの多くの人が手間ひまかけて作って下さったものであるか。直接作物を作るお百姓さん。又、それを市場に卸す人、小売りをする人、又、物によっては、遠い外国から入ってまいります。見たことも行ったことも無い遠い異国の人達・・・。目には見えない、そういう沢山の人々の働きによって、全ての物は出来ていると思います。そういう、大勢の人達の陰がついてまわっております。作った人々の心がついてまわっております。それは、何処の誰とは言えないから、陰としか言いようが無いのであります。その陰に「お」をつけて、「お陰様」と呼んでいるのであります。だから私達が何気なく「お陰様で」という言葉を使うときは、目に見えていない大勢の人々のご縁が見える様な感じられる様な人間にならなければいけないのであります。そうなる事を、目に見えないものが目に見えるようになったという事であります。

 願わくば、人類全ての人がこの心の眼、即ち心眼を開きたいものであります。